藪会は緑化樹木の命を大切に思う人々の集団で、樹木自身の持つ自然回復力による樹木の樹勢回復を主眼に取り組んでいます。この樹木の持つ自然回復力を引き出すために人間はどのような手助けができるだろうか、どのような治療の方法があるだろうか、自然の回復力の活用を研究のテーマにしています。
NPO法人藪会 理事長 青柳義昭
新年あけましておめでとうございます。藪会会員の皆様におかれましては明るいお正月をお迎えの事とお慶び申し上げます。
旧年から引き続く諸々の社会的問題があり、本年においてもいかなる問題が発生するかは分かりませんが、私たちは、足元をしっかり見据え、より良い一年となりますよう頑張りましょう。
藪会の活動としては、代々木公園のサイカチ、ホウキ銀杏、日米友好ハナミズキ、庭園美術館、等々への取組みや、那須研修会、調布での研修会等がコロナ禍の制約がある中でも、役員の皆様の御努力で実施され、社会的評価も得られていると喜ばしく感じております。
本年においては、まず総会が開催され、多くの会員の皆様とお会い出来ますことを期待しております。
そして、1月以降に予定されている箒銀杏の樹勢回復作業、千鳥ヶ淵のサクラ樹勢回復作業が会員の皆様の参加により着実に実行され、この一年がより良い一年となります事を祈念し新年のご挨拶とさせていただきます。
会員のご要望にお応えする形で開催を計画してきました大阪及び福島における研修会についてですが、新型コロナ感染の拡大状況を考えますと一泊二日での開催は非常に難しい状況となっております。
先般役員にて検討の結果、3月に開催を予定しておりました大阪での研修会については再度無期限延期、また、4月に予定しております福島研修会の開催につきましては、コロナ感染状況の推移を見ながら適時適切に判断したいと考えております。
一方、令和5年度の新規事業として、①銀杏天神社境内箒(ホウキ)銀杏の保全管理 ②(株)富士植木様より千鳥ヶ淵サクラの保全管理 という東京都内における2件の作業を請け負いました。
それぞれの概要は次のとおりですので、見学や作業への参加を希望される方は下記連絡先にご一報ください。
①箒銀杏保全管理作業
◇作業内容と実施日時・・・令和5年1月21日(土) 午前9時~午後3時頃/剪定作業(樹幹切り下げ剪定)
同 1月23日(月) 午前9時~午後3時頃/エアースコップを使った土壌改良作業等
◇作業場所 ・・・・・・・・・・・・・ 東京都渋谷区代々木3丁目23-3鎮座 箒銀杏天満宮〔別名 銀杏天神社〕
②千鳥ヶ淵サクラ保全管理作業
◇作業実施日時・・・令和5年3月1日(水)~10日(金) 午前9時~午後5時〔詳細は要確認〕
◇作業内容・・・・・・・・地上部樹勢回復作業およびエアースコップを使った土壌改良作業等
◇作業場所 ・・・・・・・ 東京都千代田区北の丸公園1付近
【本件に関する問合せ先】 事務局担当の斎藤 宛、ご連絡ください。
e-mail : yabukaiyorozuya@ace.ocn.ne.jp 又は 携帯: 090-3576-7247
令和5年2月23日(祝日)の通常総会に先立ち、下記要領で講演会を開催します。
◇開催日時 令和5年2月23日(木) 午後2時30分~3時30分
◇開催場所 神奈川県川崎市多摩区登戸3506 柏屋 (南武線と小田急線 登戸駅より北東方向に徒歩3分)※おなじみの東京農大がコロナ対応のため使用できません。
登戸駅はJR南武線と小田急小田原線が乗り入れています。
◇講 師 樹楽舎 代表 五十嵐光雄氏 (藪会理事、樹木医)
◇演 題 国指定天然記念物「文下(ホオダシ)のケヤキ」にかかる「藪会式不定根誘導も活用した樹勢回復」
◇その他
・参加費は無料です。当日、開始時刻10分前までに会場に参集ください。
・参加の出欠については、通常総会の回答で代用しますので、連絡は不要です。
下記開催要領により、通常総会を開催しますので通知します。
会員の皆さん万障繰り合わせの上ご出席ください。
出欠については同封のハガキを1月31日(火)までに投函くださいますようお願いします。
■ 総会終了後、懇親会を開催します
上記案内の通常総会終了後、下記により懇親会を開催します
◇開催日時 令和 5年 2月23日(木) 午後 5時 ~ 7時
◇開催場所 川崎市多摩区登戸3506 RIVER SIDE POINT 2F 日本料理 柏屋 (多摩川が見える場所柄です)
◇参 加 費 1人当り 5,000円 (当日申し受けます)
◇そ の 他 参加の有無については、総会出欠回答ハガキの下段の記入欄にご記入ください。
会員外の方は事前に事務局(090-3877-0207 内田)までご連絡ください。
◇小田急小田原線
◇JR南武線
登戸駅で下車後、徒歩約3分
"◎〒214-0014
神奈川県川崎市多摩区登戸3506
RIVERSIDE POINT 2F"
日本料理 柏屋 ☎ 044-911-3191
〔アクセス案内図〕
ニュース第71号でご案内していた「第5回藪会秋期研修会」を、コロナ感染防止に配慮した形で下記のとおり開催し、多くの成果を得て無事終了しました。 会員の皆様から要望の強い、藪会方式と称されている樹幹治療ならびに土壌改良作業を主体とした研修会でした。当日の研修状況をご報告します。
1.日 時 令和4年11月5日(土) 9時(集合) ~ 16時
2.開催場所 東京都調布市の曼珠苑さんの下石原圃場
3.参 加 者 24名
4.研修内容 午前・・・・ハナミズキ(白花)の樹勢回復作業
午後・・・・メグスリノキおよびマグノリアの樹幹治療
◇今回は全員で24名の参加でしたが、会員外の業務関係業者の方の参加もあり、藪会の技術を披露し体験する場になり、初級者の多い賑やかな研修となりました。参加者の息子さんの小学生も参加してくれて、未来の藪会会員候補として一番と言っていいほど積極的に手を動かしていたのが印象的でした。
◇今回の研修内容のうち午前中のハナミズキの樹勢回復作業の様子をお伝えしたいと思います。
当該ハナミズキは4年前の秋季研修でも土壌改良を行っておりますが、再度エアースコップを使って根鉢の周りを掘り上げて根の状態を確認し、ワカホを混入して埋戻すという作業を行いました。木の状態に関しては、樹勢は衰え枯れ枝が目立ち、良いとは言えません。根に細根がほとんど見られず、4年前に土壌改良を行ったにもかかわらず、何故衰えたのか、その答えを皆で討論して発見と確認、気づきを得ることが出来ました。
◇今回の気づきとしては夏場の乾燥や西日の当たり方、周りの木が無くなるなどの環境の変化は常識的に想定していたよりも影響が大きそうと思われました。樹勢回復と言って土壌改良を行うだけでなく、視野を広く持ち、長期的に計画を考え、実施していくことが大事な事であると気づくことが出来ました。
◇今回参加しなかった会員の方々も、こうした研修会では多数のメンバーで取り組むことによって多様な考えや新たな発見を体感できると思いますので、研修内容が初心者向けだからと敬遠せず、ぜひ積極的に参加ください。
今回も場所を提供して下さった蔓殊苑さま、大変お世話になりました。ありがとうございました。
※ その時節折々の樹木について、名前(和名)の由来を中心に解説しています。 樹木名の語源や、渡来時期等の
歴史や文化、ローカルネーム、トピックス等、いろいろ関連付けながら雑学的に覚えて知識の裾野を広げましょう!
◇ナンテン(南天)はメギ科ナンテン属の常緑低木で樹高は2~3m、花期は5~6月。
中国からの渡来植物とみられ、空海が唐から持ち帰ったナンテンの杖を石垣に突き刺し
たら根付いた、とも伝えられる。
名前は中国での名前“南天燭”や“南天竹”に由来する。「燭」は実の赤い色を灯火に例えたもので、「竹」は株立ちが竹に似ているため。日本では「燭」「竹」が省略され、「南天」を音読みしてナンテンになった。
◇江戸時代には、ナンテンの音が「難転」(難が転じる)に通じることから、縁起が良い植物とされた。
また、実、葉、樹皮は薬用に利用されてきた。果実は煎じて咳止めに、葉は強壮薬に利用されているが、食物の腐敗防止効果もあることから、葉は赤飯の重箱に載せたりしている。また、樹皮には抗菌作用のある成分が含まれるなどの効用もあり、ナンテンは火災除け、魔除け(難転)として、よく家に植えられる。
◇分布と自生地に関しては、図鑑にはおおかた茨城県以西の本州、四国、九州に分布し、庭木に利用される、と記載されているが、東北地方でも庭木としてよく植えられており、冬場の赤い実が軒先などで目立ち、雪のウサギにナンテンの実の目玉をつけて遊んだりしたものである。
◇離弁花。白い花をつけた円錐状花序が枝先につく。花びらは3枚ずつが
多数並び、最終の大きな6枚が開くと、外側のものはすべて散る。
葉は互生。長さ20~50cmの3回奇数羽状複葉で、大きい葉では小葉の
総数が100枚を超える。小葉は長さ3~7㎝、先は尖る。
実(液果)は10~11月に赤く熟す。実が白いものをシロナミンテンという。
1月から新しい年度が始まります、何かと出費多端の折かと思いますが、会の運営は会員皆さんの会費で運営されていることをご理解いただき、納付についてよろしくお願いいたします。 (押印した正規の請求書につきましては会員の皆さま全員にお送りします。)
・ 正会員 年会費 20,000円
・ 賛助会員 賛助会費1口当たり10,000円
◇ 振込先 三菱UFJ銀行 春日町支店(かすがちょうしてん)
◇ 口座番号 普通預金口座 1699714
◇ 口座名義 特定非営利活動法人 藪会 理事長 青 柳 義 昭 (とくていひえいりかつどうほうじんやぶかい りじちょう あおやぎ よしあき)
(大変恐縮ですが、振込み手数料は振込者負担でお願いします。)
◇新しい年が始まりました。今年もよろしくお願いします。
◇コロナ禍が続いており、第8波がこの先どういう形で進むのか、油断はできません。ゼロコロナ後の中国の現状は大変な状況が伝えられております。引き続き十分注意しながらの業務遂行ということになりますが、心して、前向きに過ごしましょう!
◇ 今号に関する問い合わせやご意見などは、下記の事務局&広報部担当までお寄せください。
・事務局 齊 藤 (副理事長)・・・・携帯:090-3576-7247
・ 〃 内 田 (総務部長)・・・・携帯:090-3877-0207
・ 〃 五十嵐(広報部長)・・・・携帯:090-7799-8677